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訪問診療(往診)を受けるには条件がある?内容や流れをご紹介

こんにちは、京都大原記念病院グループ 往診専門診療所(大原在宅診療所)です。

自宅で定期的に医師の診療を受けることができる「訪問診療」ですが、利用するにはいくつか条件があります。

今回は訪問診療や往診を受けることができる人の条件や診療内容、訪問診療サービスを受けるまでの流れについてお話します。

往診を受ける高齢者

【この記事の要点】
1.訪問診療(往診)は、「自宅療養中で、通院が困難な方」が対象

2.訪問診療や往診では、基本的に病院と同様の診察、検査、看護などの医療サービスを受けられる

3.まずは担当ケアマネジャーやかかりつけ医に相談。病状確認、費用等の説明を踏まえて作成された診療計画に基づき定期訪問が開始される。

4.緊急時の往診だけ、という利用は基本的にできない。

 

訪問診療が対象になる条件は?

訪問診療とは、病院へ通院することが困難な患者様に対して、医師が定期的に自宅を訪問して診療を行うサービスです。

訪問診療を受けることができる方は基本的に「自宅療養中で、通院が困難な方」です。
・病気や障害などによって歩行が困難、寝たきりなど病院への通院が困難な方
・人工呼吸器や胃ろうなどを装着していて移動が困難な方
・終末期療養や退院後の療養を自宅で行いたい方
・自宅での看取りを希望されている方

ご自身での通院が可能な方や、家族の方が付き添って通院することができる方は訪問診療の対象とはなりません。

 

訪問診療や往診、自宅で受けられる内容とは

訪問診療や往診では、基本的に病院と同様の診察、検査、看護などの医療サービスを受けることができます。

【具体的なサービス内容】
・診察、血圧測定、体温測定などの健康チェック
・点滴、投薬などの治療
・採血、検尿などの検査
・療養上の相談、指導
・床ずれの処置
・酸素療法、経管栄養法など
・経尿道カテーテル、各種ストーマの管理、ケア など

病気や不調に対する診察、治療をはじめ、体調管理や指導なども含まれます。
病状が悪化して入院が必要になった場合は、入院先の病院との連絡、調整も行います。

※訪問診療と往診の違いについては「訪問診療と往診の違いはここ!わかりやすく解説」で説明していますのであわせてご覧ください。

 

訪問診療サービスを受けるまでの流れ

訪問診療サービスを受けたい場合、直接問い合わせるか、または担当のケアマネジャーや、かかりつけの病院を介して相談しましょう。

医者や看護師、相談員が患者様の自宅へ訪問するなどし、病状の確認や診療内容、費用について説明、確認をした上で訪問診療の計画を立てます。その後は計画に基づいて定期的に患者様のご自宅を訪問します。

当診療所(京都大原記念病院グループ 往診専門診療所)の場合は以下の流れです。

①ご相談・お問い合わせ
まずは、担当ケアマネジャーやご入院先のソーシャルワーカーにご相談ください。事前訪問の日程調整をさせていただきます。

②事前訪問
大原在宅診療所の相談員・看護師がご自宅やご入院先へご説明に伺います。
ご本人の症状などお聞きするとともに、訪問診療の仕組みや緊急時の連絡方法、費用などについて詳しく説明いたします。

③訪問診療の開始
診察には医師と看護師がご自宅に伺います。運転手がいますので路上駐車等の心配はいりません。

 

病状急変などの緊急時には往診も対応

停車中の救急車

定期的に訪問診療を受けていても、急に病状が悪化してしまうこともあると思います。

訪問診療を行っている医療施設のなかで「在宅療養支援診療所」等の指定を受けている医療機関では24時間365日対応の体制を整えていますので、すぐにご連絡ください。

緊急往診や、必要に応じて救急車を要請するような指導を行うなど状況に合わせた対応を行います。

ただし、基本的に緊急時の往診だけ、という利用はできません。
定期的な訪問診療等で普段の病状や健康状態を把握していないと、緊急時にも正しい判断や治療が行えないためです。

当診療所(京都大原記念病院グループ 往診専門診療所 )でも、このような依頼や相談があった場合、かかりつけ医の受診や救急車での対応をお願いすることがあります。
どうぞご了承ください。

 

まとめ

・医師が患者の自宅を訪問して診療を行う訪問診療。訪問診療を受けられるのは「通院が困難であること」が条件です。病気や障害のための歩行困難や寝たきり、認知症の方、呼吸器やカテーテルなどを装着して移動ができない方、終末期ケアを自宅で行いたい方などが対象となります。

・訪問診療や往診では、基本的に病院と同様の医療を受けることができます。各種検査や治療、装着中の医療機器の管理やケア、ご家族に対しての相談、指導、ケアなども含まれます。

・訪問診療を希望される方は、まずは担当のケアマネジャーか、かかりつけ医師に相談しましょう。その後は、診療所による事前訪問等により患者様の病状確認、訪問診療の内容や費用についての説明を経て診療計画が作成されます。その後は診療計画に基づいて医者が定期的に訪問診療を行います。

・基本的に訪問診療等で健康状態を把握できていない方からの、往診だけの利用はできません。その場合はかかりつけ医の受診や、救急車の対応をお願いすることなどが考えられます。

 

私たち京都大原記念病院グループ 往診専門診療所(大原在宅診療所)も24時間365日、地域の方々の自宅療養をお手伝いいたします。
計画的にお宅に伺う訪問診療だけでなく、必要に応じて臨時で診察に伺う往診、看取りも含めて対応していますので、気軽にお問い合わせください。

 

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