京都大原リクルートブログ

2018/07/27

ブランクのある看護師の復職。不安点を解決!

看護

こんにちは!京都大原記念病院です。

現在70万人以上いると言われる潜在看護師。

また看護師として働きたいと思っている方も多くいますが、仕事を離れているブランク期間が長くなればなるほど復職への不安も大きくなりますよね。

今回はブランクのある看護師の復職についてのお話。

看護師の復職支援制度や、復職にオススメの就職先、勤務形態など、ブランクを乗り越えて看護師の仕事に復職するためのポイントについてご紹介します。

考えている看護士

 

看護師ブランクの不安を事前準備で軽減!

看護師や准看護師の資格を持ちながらも現在看護師として勤務していない「潜在看護師」は、現在70万人以上いると言われています。

その中には看護師として復帰したいと考えているけど、ブランクが長くて復職に不安があるという方も少なくありません。

看護師は専門性の高い仕事の上、医療業界は日々進歩しています。

「仕事から離れている間に医療技術が進んでいるので付いていけるのか不安」
「ブランクの長い私が就職できる勤務先があるのかしら?」

このような不安を抱えている潜在看護師の方が多くいらっしゃいます。
そんな不安がある方は、事前準備と情報収集で少しでも安心材料を増やしましょう。

ブランクのある看護師の復職支援制度を活用したり、復職前に現在の医療現場についてしっかり復習すれば、ブランクの不安も吹き飛びます!

まずは、こんなポイントをチェックしてみてください。

離職届を提出して再就職情報を受ける

2015年の「看護師等の人材確保の促進に関する法律」の改正により、看護師は離職時に都「離職届」を提出することになりました。

離職届を提出すると、都道府県のナースセンターから再就職情報を受けることができるようになります。

離職届の提出方法
・看護師等の届け出サイト「とどけるん」に登録する
・都道府県のナースセンター窓口へ離職届を提出する

 

最新の医療知識や技術を勉強する

看護師不足を受けて潜在看護師に対するニーズは高まっています。
国や病院でも潜在看護師の復職をフォローしようと、復職のためのセミナーや講習会なども行われています。

・復職支援研修を受ける
都道府県の看護協会で実施している、最新医療の基礎知識や技術を学ぶためのセミナーや講習会。
模型や医療機器を使った演習や、介護施設や福祉施設、訪問看護、診療所での看護体験、復帰に向けての個別相談などを行っています。

・看護基礎技術研修を受ける
より実践的な看護技術の講習、研修会。
注射・採血・点滴などの演習、感染予防や体位交換、急変時の看護、心電図などのデータの読み方など。

・本やアプリを使って勉強する
医療の現場は日進月歩。
復職したいと思ったら、まずは本やアプリなど手軽なもので現在の医療知識を学ぶのも良いですね。

おすすめの本やアプリはこちら。
「フルル大事典」(アプリ)
「フリー医療略語クイック検索」(アプリ)
「ナースフル疾患別シリーズ」(アプリ)
「今はこうする!看護ケア」(本)
「看護技術がみえる vol.1基礎看護技術 & vol.2臨床看護技術」(本) など

 

10年以上ブランクがある方は、医療現場の電子化にも注意!

10年のブランクがある方は、医療知識や技術だけではなく、仕事の進め方や制度、個人情報の取り扱いなども大きく変わっていることに注意しましょう!
特にカルテはほぼ電子化されているという病院も増えています。

ブランクが長い方は、ブランクに対して好意的で理解のある職場、ブランクのある看護師に対して研修などを豊富に用意している職場を選ぶようにすると安心です。

 

ブランクがあっても看護師が復職しやすい勤務先や雇用形態

ブランクがある看護師が復職するにはまず、忙しすぎない職場、働きやすい雇用形態でスタートするのが無難です。

おすすめの勤務先はこちら
・病床数の少ない小規模クリニック
・健康診断専門のクリニック
・介護施設や老人ホームなどの福祉施設

医療処置をする機会が少なめで、比較的落ち着いている現場がおすすめです。
過去に勤務経験のある病院や診療科も勘を取り戻しやすいですね。

逆に、忙しい職場や、救命病棟、集中治療室、産科、脳神経外科など重症患者の「急変、救急処置」が多いような職場は避けたいものです。

また、雇用形態に関してもパートやアルバイト、派遣といった非常勤看護師であれば、時間単位で働くことになるので「日勤のみ」という働き方が選択しやすくなります。

夜勤は看護師の数が少なく、急変時の対応なども求められるため、まずは日勤のみの勤務体系から復職したいものです。

勤務時間がしっかりと決まっていて、委員会や会議といった看護業務以外での拘束も少ないので家庭との両立もしやすいでしょう。

非常勤看護師からスタートし、慣れてきたら常勤看護師へシフトしても良いですね。

 

ママ看護師がブランクを乗り越えるには?

看護士と男の子

妊娠・出産・育児をきっかけに看護師の仕事を離れた方の復職に関しては、「家族の理解」と「家庭との両立」が重要なポイントになります。

復職にあたっては家族とよく話し合い、家事の分担や家庭での役割分担、仕事への理解を持ってもらいたいですね。

まずはパートやアルバイト、時短勤務などで決まった時間で働くようにすれば、生活のリズムを守り家庭と両立しながら働くことができます。

決まった時間内で働くことは時間を強く意識するため、仕事への意欲や効率もぐっと上がりますよ。

通勤電車でスマートフォンアプリで勉強したり、ポケットサイズのテキストを持ち歩いて家事の合間に復習をしたりなど、スキマ時間を上手に使いながら勉強をしましょう。

ブランクが長いと不安も大きいかもしれませんが、妊娠・出産・子育ての経験は看護師の仕事にもおおいにプラスになります。

妊娠・出産時の大変さや子育ての苦労、子どもを思う母の気持ちなどたくさんの経験をしているからこそ、患者や家族の心に寄り添い温かい看護ができるという側面もあるんです。

ブランクを不利なことだと思わず、前向きにとらえて乗り越えましょう!

 

まとめ

潜在看護師は現在70万人以上と言われています。
看護師不足の現状もあり、ブランクのある看護師の復帰を支援する体制は広まりつつあります。

ブランクが長くなると復帰に対しての不安も大きくなるかもしれませんが、都道府県の看護協会などで行われている復帰支援研修などで最新の医療知識や技術を学ぶことができるので、ぜひ活用しましょう。

ブランクからの復職では、まずは重症患者や急変が少ない落ち着いた職場を選ぶ、日勤中心で働けるパートやアルバイトといった雇用形態を選ぶようにするとスムーズに仕事に戻ることができるでしょう。

妊娠出産・子育てで仕事を離れていた方も、その子育て経験は看護師の仕事に大きな武器となります。

ブランクを前向きにとらえて、再チャレンジにトライしましょう!

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この記事を監修した人

井川 玲子

井川 玲子 (京都大原記念病院グループ 看護介護部長)
※現在は同グループ ケアハウスやまびこ 施設長
看護師。足掛け41年にわたり京都第一赤十字病院および看護専門学校で専任教師・副学校長として勤務。長浜赤十字病院 看護部長を経て、平成21年4月1日より京都大原記念病院の看護介護看護部長として着任。現在にいたる。

※写真は京都”大原”の「大原女」に扮したときのもの

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