京都大原リクルートブログ

2017/08/17

看護師に大切なチームワークとは

看護

こんにちは!京都大原記念病院です。

「看護の職場はチームワークが大切である」

看護の勉強をされた方ならよく聞くことだと思います。
なぜかそれは患者様が満足する看護を提供するためです。
看護の世界の主人公は「患者様」であり、その方の満足なしでは良い看護とは言えません。
今回は、良い看護を提供するために必要な「看護師のチームワーク」についてご紹介します。

看護師に大切なチームワークとは

「看護師のチームワーク」は、さまざまな立場からの見方があります。

他の医療スタッフとのチームワーク

医師、看護師、セラピスト、介護職、ソーシャルワーカーなど患者様をとりまく多職種のチームアプローチがうまく機能するには、お互いが尊重し合い、情報を交換し合える環境づくりが大切です。

看護師同士のチームワーク

入院の患者様は24時間の看護が必要です。
1人の看護師だけでは継続して看護できないので、メンバー交替をしながら、患者様の看護にあたります。
患者様の情報を看護師間で共有し、問題や解決策の検討もみんなで行います。
外来担当の看護師と病棟担当の看護師のチームワークも、看護の連続性を途切れさせないために重要です。

患者様やご家族とのチームワーク

患者様やご家族の意向を聞いて看護計画を立て、それを伝えて納得してもらうことで、治療への意欲を引き出すことや、不安解消へとつなげます。
直接話をすることで、信頼関係も深まります。
これらのチームワークに共通するのは、「情報を共有する」こと。
コミュニケーションをしっかり取り、良好な関係を築くことが大切です。

看護師のチームワークが仕事にもたらす影響とは

看護師のチームワークがどのような影響をもたらすのか、あなたが患者様になってイメージしてみてください。

体位交換・おむつ交換・清拭(体を拭く)ことなどの看護は2人で行います。
看護師2人が良好なコミュニケーションが取れていて、息が合っていれば、動きもバラバラにならず、あなたは不快な思いをしないでしょう。
あなたの「こうして欲しい」という要望や、症状、痛み、治療方針などが、看護に携わる看護師みんなに伝わっていると、信頼度は増し、メンタル面の安定にもつながるでしょう。
看護師の人が急に欠けたときや困ったときでも、日ごろから情報共有できていれば、みんなでフォローし合えます。

また、多くの医療ミスは、チーム内でのコミュニケーション不足が原因で生じるという報告もあります。
これらのことから見ても、看護師のチームワークが仕事に大きく影響することがわかると思います。

看護師の良いチームワークの条件とは

次に良いチームワークの条件とは、どんなことでしょうか。

チームでコミュニケーションをしっかり図れていて、みんなで情報共有ができている

情報共有はチームワークの絶対条件。
他の人の動きを把握できていればフォローもできます。
一人ひとりがチームの中で何をしないといけないのかを理解していれば、仕事も効率的に進みます。

お互いに意見や指摘ができる環境が構築されている

間違った行為に対して、きちんと指摘ができる環境であることです。
たとえそれが上司であろうが、お互いに指摘することができ、わだかまりも生じないことが大事です。
間違いを見て見ぬふりして過ごすようなチームでは、ミスにもつながり、患者様に不利益が生じてしまいます。
チームワークを発揮する上で、上下関係にこだわりすぎてはいけません。

チームのメンバー、一人一人を名前で呼び合う

信頼関係を築く基本です。患者様、看護師同士はもちろんのこと、他の医療のスタッフのことも職種名でなく、名前で呼び合うことが大切です。名前で呼び合うことで、相手への敬意も伝わり、信頼関係が構築されます。

チームにはたくさんのメンバーがいるので、初めから良いチームワークを発揮するのは難しいでしょう。
チームワークは、みんなが同じ目的に向かって進み、時間をかけながら構築されるものです。
一人ひとりが意識することで、良いチームワークを発揮できるでしょう。

看護師に大切なチームワークとはのまとめ

・「患者様が満足できる看護」を提供するためにチームワークは重要
・他の医療スタッフ・看護師同士・患者様やご家族とのチームワークが求められる
・すべてのチームワークに共通する大切なポイントは「情報共有」
・看護師が良いチームワークを発揮することにより、患者様に不快感を与えず、メンタル面の安定にもつながる
・良いチームワークは、医療ミスを未然に防ぐ
・良いチームワークの条件は、情報共有・お互いに指摘し合える環境・名前で呼び合うこと

 

この記事を監修した人

井川 玲子

井川 玲子 (京都大原記念病院グループ 看護介護部長)
※現在は同グループ ケアハウスやまびこ 施設長
看護師。足掛け41年にわたり京都第一赤十字病院および看護専門学校で専任教師・副学校長として勤務。長浜赤十字病院 看護部長を経て、平成21年4月1日より京都大原記念病院の看護介護看護部長として着任。現在にいたる。

※写真は京都”大原”の「大原女」に扮したときのもの

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