先輩職員（プリセプター）が新人職員（プリセプティー）の成長過程を支援する教育制度。
新人職員が最初に直面するリアリティショックを最小限に抑えるオリエンテーションの方法として取り入れられました。プリセプターとプリセプティ―との関係は、新人職員が一日も早く介護職として自分らしく働くために乗り越えなければならない課題を一緒に乗り越えていく関係です。プリセプターは経験２～３年目の介護職員が担当し、相談役としてプリセプティ―を支えます。
新人職員だけではなく、自身も「人に教える」ことを通じて自分の知識や技術を基本から見直し、より確かなものにする機会としても非常に有効な制度です。
<湊>同期の学校の後輩にあたるので先に話は聞いていたのですが、おっとりした感じの子だな、というのが最初の印象です。
<喜友名>私は、「優しそう」という印象を持ち、「湊さんでよかった。」と思いました。
<湊>事前に説明を受け、「新人職員とプリセプターは歳も近いし、自分が新人職員の時に経験したことを同じように新人職員も経験するはずだから、相談相手としていてください」と言われました。
<喜友名>先輩たちは話しやすいし、声をかけやすいです。制度としてもイメージ通りだったし、なかったら、迷ったり困ったりということがあったと思います。9月から居室担当をもつことになり、湊さんがどういう仕事をするか、とういことを紙に書いて作ってきて、教えてくれました。とてもありがたかったです。
<湊>私が新人の時もプリセプターの先輩に聞きやすく、初めてカンファレンスを受け持つときに準備などどのようにしたらいいのかなど、いろいろと教えてもらいました。やっぱりプリセプター制度があることで、安心感はあると思います。
<喜友名>私もそう思います。
<湊>喜友名さんは最初人見知りのところがあるのかなという印象もあり、たとえば申し送りをしていても、伝わっているかが少し心配、という他の職員からの声を耳にしたこともありました。それを本人に伝えたところ、きちんと理解をして行動に移してくれました。
<喜友名>そうなんです。実は人見知りなんです。自分の中では私がその時々の話を理解できていることは、きちんと相手に「伝わっている」と思っていたのですが、実際にはそうではないということが分かったので、直すようにしています。具体的には、返事をきちんとするようにして、「わかった」ということを表現するようにしています。今まであまり意識していなかった部分ではありますが、自分でも改善できたな、と感じています。
<湊>現在担当しているショートステイフロアの特徴上、割と私たちは会う機会が多いとは思うのですが、それでもシフトがすれ違ってしまう時などは、メモを残して情報提供をするなどしています。今までの先輩たちの中では、プリセプターと新人で交換ノートを作って、その日の業務内容や気づいたこと、反省点、疑問点、聞ききれなかったことを書いていたりした人もあったようですね
<湊>喜友名さんは新人職員の中でも一人だけショートステイ担当になった、ということもあり、心細くないかなど気になっていたのですが、フロアリーダーも含めて3人で話した時に「ご利用者さんとコミュニケーションをとるようにしているから大丈夫です。」と言った喜友名さんがいて、「あぁ、がんばっているんだなぁ。」と感じました。
<喜友名>私は、業務など覚えることがいろいろとあり大変な時に、何か湊さんに質問をしたことがあって、その時に「大変だろうけどがんばってね」と笑顔で言ってもらえたことがありました。「あ、がんばろう」と思えました。笑顔で言ってもらえたことがとても嬉しかったです。
<湊>もし何か失敗があったとしても怒るのではなく、「これはあかんよ。」ということで終わるのでもなく、次に気を付けてもらえるためにはどうしたらいいかを伝えるようにしています。
<喜友名>なんでも思ったこと、感じたことは湊さんに伝えるようにしています。やっぱり湊さんが一番話しやすいので。
<湊>私たちの担当しているフロアは先輩もベテランの人が多いので、自分が教えてもらったことを喜友名さんにも教えて、お互いが成長できたらいいな、と思っています。
<湊>新人職員の時は聞いてばかりの自分がいたのですが、今は、今までやってきたことの中で「いいな」と思ったことを新人職員に伝えようとできている自分がいます。そこは自分が成長したな、と思っています。
