京都大原リクルートブログ

2021/04/01

看護介護部長に聞く!“人”と“人”として向き合うということ。

先輩インタビュー

2021年4月に就任1年を迎えた中島美代子看護介護部長にこれまでの経験とともに、看護師として、また一人の人として働くうえで大切にしている想いを聞きました。(本記事は2部構成の第2部です。第1部はこちら

第2部「“人”と“人”として向き合う」編

 

―心に寄り添う。そのために看護師にとって一番大切なことはなんでしょうか?

中島美代子(以下、中島):人と人として向き合うこと。看護師はこれが一番大切です。病院に来ると「人」である前に「患者」になってしまう。病気を治療しに来ているわけですから、ある程度はしかたありません。ですが、孫ほどの歳の看護師に「どこ行くんですか?危ないですよ」というような良かれと思っての声掛けに患者様が傷ついているのも事実だと思います。これは、医療現場でよくあることです。最近はAIやロボットも発展してきていますので、その意味でも看護師はやはり「人として」の部分で活躍していく必要があります。患者様とご家族、そこに関わる他の職種との調整ですよね。看護師と患者である前に、人と人として向かい合うことが看護師にとって一番大切だと思います。

―人と人として向き合うために、何ができるのでしょうか。

中島:私なら、まずは相手の人が「何を大切にしているのか」を探りますね。相手が患者様でも、同僚の看護師でも、医師でも、自分でも同じです。人は大切にしていることを理解して受け入れてもらえるとスッと距離が近くなります。

この人は何者で、何を大切に想い生きてこられたのか。これから何を守っていきたいのか。それを探っていくことだと思いますね。患者様も、看護師も人で、そう違いはありません。何かを大切にしていることも、大切なものを守りたいと思っていることも、それを守るために生きていこうとしているのは一緒だと思います。もちろん思っているものはそれぞれでしょうけれど。

―これまでの歩みやお考えがよく分かった気がします。着任して最初の1年間。いろいろと気遣いされることもあったのではないですか?

中島:これまでの学びも活かせて、来てよかったと思っていますよ。癒しの猫とお話しながら、時代劇を楽しんでいるので大丈夫です(笑)。

着任1年目ということで、今年度は管理者以上の職員と一緒にグループワークをしながら、看護介護部としての役割、使命、行動軸といった考え方を作り直しました。この過程で管理者から「回復期リハ看護」を語れる熱い思いも聞くことができたので安心しています。もちろん課題もありますが、働くモチベーションも意識しながら、結果として自然と自分の職場が好きで、仕事が楽しいと思ってもらえるよう作戦を立てていきたいと思います。

1年間、突っ走って来てようやくグループの全体感も掴めてきたと思います。看護師をはじめ各現場でがんばってくれている看護介護部の職員としっかりコミュニケーションを取っていきたいと思っています。

―現場の看護師にはこれから、どんな風になってほしいと思いますか。

中島:私としては楽しく働いてほしいという想いに尽きます。なあなあで面白おかしくするということではなくて。嬉しいという想いや、一緒に成し遂げる仲間と喜ぶとか、一言でいえば「感動」ということでしょうけれど、それを味わえる仕事を目指してほしいなと思います。その感動は、患者様にとっても、周囲の仲間にとっても、もちろん本人にもプラスで、幸せになります。そうすれば、一人一人がもっと「自分がやろう!」ってなってきますよね。

―やはりその想いですね。来年度、チャレンジしてみようと思うことはありますか。

中島:「楽しい職場分析」をしようと思っています。

突然ですが先日、ビーチで若い男性が踊っている動画を見ました。その踊りは、上手くもなく、センスも良くなく、田舎くさい感じです(笑)。ただその人はずっと踊り続けていて「楽しいんだろうな」と感じます。すると、また別の男性が来て。これもダサーい感じで、振り付けもこれまた田舎くさい。でも、二人が満足気に踊り続けていると、30分後にすごい大きな人の輪ができていました。

これを見ていると、楽しいところには人が集まるし、そして去りがたいのだと思いました。職員にも「楽しい!」と働いてくれているスタッフがいますから、そういう子にインタビューしてみようと思っています。そこで聞いた楽しいという想いを他の病棟へ移植していくことで、より働き甲斐のある病院を目指したいと思っています。

―楽しいところには人が集まるし、そして去りがたい。その通りですね。

中島:あとは、京都大原記念病院の「回復期リハ看護」はしっかりと創っていかないといけないと思っています。幸い、京都大原記念病院の回復期リハは既に一定のブランド力がありますし、大原にはグリーン・ファーム・リハビリテーションという分かりやすく特長的な活動があります。これを京都大原記念病院の回復期リハ看護をブランド化する核にしたいと思っています。京都近衛リハビリテーション病院ではお仕事に戻られる世代の患者様も多いのでその辺りを捉えていくなかで核となるものを明確にします。今年度は「回復期リハ看護の“核”」を作り上げる1年間にしたいと思います。そこを「実践」「教育」「広報」をしていく。それが私の第一使命です。

―いろいろとお話を聞かせていただきありがとうございました。リクルートサイトでこの記事をご覧いただいている主に看護学生に向けて何かアドバイスやメッセージがあればお願いします。

中島:看護学校は学生としては忙しいと思いますが、最後の自由時間です。春休み、夏休みなども使って「感性」を磨いてほしいなと思います。

看護師は人と人として向き合うことが大切な、人を看る職業です。人がどんな時に気持ち良いと「快」の感覚を抱くのか、逆にどんな時に「不快」の感覚を抱くのか。それに関心を持ち、理解できるベースを作ってほしいです。

映画を見て泣くとか、笑うとか、きれいなものを見るとか、本を読む、友達と話したり、喧嘩したりでもいい。そういう心の動きを経験し、感覚を磨いておくと、患者様にも良い向き合い方ができるのではないかと思います。

勉強は大切ですし、しっかりと取り組んでください。ただ勉強は気持ちがあれば社会人になってからもできます。私も働きながら大学と、この3月には大学院も卒業しました。ですから、若いからこそできる経験を今のうちにしてほしい。患者様は患者である前に、感覚や感情を持つ「人」です。そこに上手に介入していくために土台を作っておくことは大切だと思います。向き合う患者様は、十人十色ですからね。

この記事をご覧いただいているあなたと、いつかお会いできることを楽しみにしています。

―中島部長、ありがとうございました。

 

第1部「“楽しい”ということ」編はこちら

 

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