訪問診療の手続きについて。開始までの流れと準備
こんにちは、京都大原記念病院グループ 大原在宅診療所(往診専門診療所)です。
訪問診療を受けたいけれども、どんな書類を準備するべきか、何をしたらいいかわからずに困っている方はいらっしゃいませんか?
今回は訪問診療を受けるために必要な手続きについてのお話です。
訪問診療開始までの一般的な手続きの流れや準備が必要な書類、大原在宅診療所での手続きについてもご紹介します。
【この記事の要点】
1.まずは担当ケアマネジャーや、病院のソーシャルワーカー等にご相談を。その後、利用相談、事前面談、利用契約、訪問開始へと進みます。
2.訪問診療の利用は、身体状況や生活状況など生活全体を踏まえて検討することが大切
3.大原在宅診療所の利用をご検討の場合は、まずは気軽にお電話ください(075-705-0787)
それぞれについては、この後、詳しくご紹介します。
一般的な訪問診療の手続きについて
まずは一般的な訪問診療の手続きについて確認しましょう。
対象者
訪問診療の対象者は基本的に「1人での通院が困難な方」です。
基本的には、
・家族付き添いでの通院介助が大変な方
・認知症などでご自身での定期的な通院が難しい方
・病気や障害で自宅療養中、寝たきりなどの方
・自宅で人工呼吸器や胃ろうなどの処置を行っていて移動が困難な方
・自宅での看取りを希望されている方
などとなります。
訪問診療依頼の手続き
※一般的な流れであり、必ずしもこの通りとは限りません。
訪問診療を利用する方針で決まり、候補となる医療機関が検討できている場合は、以下のような流れで利用開始の手続きを進めることになります。
●利用することができそうか相談する(利用相談)
病院のソーシャルワーカー、担当ケアマネジャーにお願いするか、ご家族等が直接、利用を検討している医療機関へ相談し、診療内容や利用できるかどうかなどについて確認します。
●自分の希望と診療方針が合っているか?相談し、 費用や緊急時の対応についても確認する(事前面談)
相談員や看護師等と事前に面談し、診療方針について相談します。
あわせて、診療内容や費用、緊急時の連絡方法などを確認し、利用開始することが決まれば訪問診療開始時期を調整します。
●利用契約
事前訪問時(時に、初回訪問時も)などに利用申し込み手続きを行います。
利用時に必要な書類は代表的なものとして「かかりつけ医からの診療情報提供書」「医療保険証」「介護保険証」「印鑑」などがあります。
ただし、公費関係の書類や、ご状態に関する詳細情報、お薬に関する情報など個別に情報が必要となることもありますので、詳細は直接事業所に問い合わせましょう。
●定期的に自宅に医師と看護師が訪問してくれます(訪問開始)
医師や看護師が決まった日時に定期的に自宅を訪問して診療を行います。緊急時は事前に受けた説明の通りに連絡を取って、対応してもらいましょう。
以上が一般的な利用開始までの流れになります。
個別具体的には医療機関の運営方針や、ご状態等によって異なる場合がありますので詳しくは病院のソーシャルワーカー、担当ケアマネジャー、利用を検討している医療機関等に確認していただきましょう。
※ケアマネジャーについてはこちらで詳しくご紹介しています。
生活全体を踏まえて検討することが大切
訪問診療の利用を検討されているのには何らかの理由(悩みなど)があると思います。
その時はまず、担当のケアマネジャーや病院のソーシャルワーカー等にご相談ください。
在宅生活に関わるサービスには、訪問診療などの医療保険サービスだけでなく、さまざまな介護保険サービスがあり、これらを患者様やご家族の希望に合わせて適切に利用することが大切です。
そのためにはご状態や、生活状況、他のサービスの利用状況など生活全体を踏まえて検討することが大切になります。
とは言え、病気のことやサービスの仕組み、ルールなどは複雑で難しいです。
日頃の生活状況や直近の身体状況などを把握されているであろう身近な専門家の力も借りて検討されることをお勧めします。
訪問診療では自宅療養中で通院が困難な患者様に対して、医師や看護師が定期的(およそ月2回程度)に自宅を訪問し診療や治療を行います。
定期訪問以外にも、緊急時の往診も対応してくれます。
訪問診療の費用は訪問回数や診療内容、負担割合によって異なります。
訪問診療ついて、詳しくはこちらもご参考ください。
訪問診療とは?定義や利用するメリットについて
大原在宅診療所の訪問診療開始手続きについて
最後に、私たち大原在宅診療所での訪問診療開始までの手続きについてご紹介します。
①まずは気軽にご相談を!
まずは気軽に、ご本人、ご家族、担当ケアマネジャーなどから当診療所にご連絡ください。
時々、「こんな相談でも大丈夫かな?」と気にされる方もいらっしゃいますが、
「訪問診療ってそもそもどんなことをしてくれるの?」
「こんな希望だけど利用できるかな?」
「だいたいの料金はどれくらい?」といったご相談もお受けしております。
②ご要望をお聞かせください(事前面談)
相談員と看護師ができる限り同行※してご自宅を訪問し、全体的な情報共有と医療方針や診療内容などを決定します。
※同行が難しい場合は、個別にご訪問させていただくこともあります。
③申し込み手続きをさせていただきます(利用契約)
医療方針や診療方針に納得いただけたら、必要書類を提出し、個人情報等の同意書、「居宅療養管理指導」に係る契約書などにサインいただきます。
居宅療養管理指導は介護保険が適用となりますので、介護保険の認定対象となる方でまだ認定を受けていない方は診療開始までに申請が必要となります。
④訪問開始!
訪問日程や主治医が決定したら医師や看護師が定期的に自宅を訪問し、診察や治療を行います。
定期診療以外にも緊急時の往診や入院が必要な際の手配など、地域の医療機関や介護保険サービス事業所などと連携を取りながら診療を行っています。
在宅療養生活の主役は患者様と考えています。
当診療所はサポーターとして、さまざまな医療機関、介護保険サービスなどと連携しながら、安心の療養生活を支援できるよう日々の診療にあたっています。
まとめ
・訪問診療は、自宅療養中で通院が困難な患者様に対して医師や看護師が定期的に自宅を訪問し、診察や治療を行う医療サービスです。
・訪問診療を受けたい場合、まずは担当のケースワーカーや病院のソーシャルワーカー、かかりつけ医へ相談をします。訪問診療を行っている医療機関の相談員や医師、看護師との事前打ち合わせを経て診療内容を決定したうえで、訪問診療を開始します。
・大原在宅診療所での訪問診療を希望される方は、ご本人、家族、担当ケアマネジャーなどから当診療所へお電話でご連絡ください。専門の相談員、看護師の事前相談で診療内容を決定し、手続きを経たうえで訪問診療を開始します。
・準備いただく書類は一般的な医療保険証や介護保険証、かかりつけ医からの診療情報提供書などです。個人情報等の同意書や「居宅療養管理指導」に係る契約書などにサインをいただきます。
私たち京都大原記念病院グループ 往診専門診療所(大原在宅診療所)も24時間365日、地域の方々の自宅療養をお手伝いいたします。
計画的にお宅に伺う訪問診療だけでなく、必要に応じて臨時で診察に伺う往診、看取りも含めて対応していますので、気軽にお問い合わせください。
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