京都大原リクルートブログ

2017/03/10

ケアマネジャーは介護現場の大切な仕事

介護職

「ケアマネジャー」は介護関係の職場の大切な仕事。
その需要は介護保険の利用者増加に伴い、今後も引き続き増加傾向にあります。
福祉系の仕事に就職したいと思っているなら選択肢の一つとして、ケアマネジャーを目指してみませんか?

ケアマネジャーは「サービス調整のスペシャリスト」

ケアマネジャーとは正式には「介護支援専門員」といいます。平成12年度から始まった介護保険制度とともにうまれた資格で、介護保険制度の要ともいわれています。

ケアマネジャーは、介護保険制度を推進していくうえで、支援が必要な人やその家族に寄り添い、必要な介護サービス等を提供する施設や業者をつなぐ橋渡し的な役割を担っています。
要介護者が毎日を安心して過ごし、状態が悪くならないように現状維持や回復に向けたサービスを受けられるように、総合的なコーディネートやマネジメントを行います。

 

ケアマネジャーの具体的な仕事内容

ケアマネジャーが必要とされる職場は、居宅介護支援事務所や地域包括支援センター・特別養護老人ホーム介護保健施設など、多岐にわたります。
介護施設におけるケアマネジャーの大きな役割は、介護保険制度を利用してご利用者がサービスを受けるためのケアプランを作成すること。
こういった仕事を行うためには、介護保険制度に精通し、医療や福祉面のさまざまなサービスを理解し、支援が必要になった方のコーディネートを行うことができる知識と能力が必要とされます。

ケアマネジャー仕事内容は以下のものがあります。

利用者との面談

ケアマネジャーがご利用者やご家族とはじめて出会い、相手の状態を知る面談を「インテーク」と言いますが、これはとても大切な仕事の一つです。
ご利用者にとって適切なケアプランを作成するには、まず相手の悩みやトラブル、不安などを正しく理解しなくてはいけません。

丁寧に心を解きほぐすようにコミュニケーションをとり、かつ些細なことでも注意して記録し、その後のケアマネージメントに役立てることが必要です。

ケアプランの作成

ご利用者との面談を経て状況や要望を把握したら、ケアプランの作成に入ります。

それぞれのご利用者にあった目的をたて、そこに向けてどうケアサービスを展開していくのか、計画を立てていきます。
ご利用者ご本人はもちろん、ご家族の要望や家庭の状態、経済的な事情なども把握してもっとも適切なケアプランを立てることが求められます。

できあがったプランはご利用者やスタッフとも協議を繰り返し、完成させます。
これに対し、事業所の相談員はその事業所の利用についてのプランを調整する役割を担っているところに「ケアマネジャーと相談員の違い」があります。

介護サービス等を提供する施設や業者との連絡調整

ケアマネジャーは、ご利用者と施設の中間に立つ、大切な役割を担っています。
また、地域の関係者や市町村の担当者らともコミュニケーションをとらなくてはいけません。
さまざまな方向に密にコミュニケーションをとり、ご利用者のために適切なケアができるよう導いていくためには、高いコミュニケーション能力が必要です。

モニタリングの実施

ケアプランに基づき、ケアマネージメントを進めていきますが、ご利用者の状態は日々変化していくため、随所に見直しと調整が必要になってきます。
それを把握するための仕事が「モニタリング」です。
定期的にご利用者や家族と面接をし、心身の状態を把握してケアプランの成果を記録。
ご利用者の状態にあわせて柔軟にケア方針を調整します。

ケアマネジャーになるには

ケアマネジャーは介護に関する専門職であり、重要な職種なので広範囲にわたる知識が必要です。
そのため、保健・医療・福祉の分野で実務経験がある人が取得できる公的資格になります。

ケアマネジャーになるためには、まず、「介護支援専門員実務研修受講試験」を受ける必要があります。
その試験に合格したうえで、「実務研修」を修了し、各都道府県の介護支援専門員名簿に登録を行い、介護支援専門員証が交付されます。
その後の実務研修を受けて初めてケアマネジャーとして働くことができます。

受験資格もあります。
保健・医療・福祉に関する国家資格(医師、歯科医師、看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士など)をもち、5年以上の実務経験をした人。

または、生活相談員、支援相談員、相談支援専門員などとしての相談業務に5年以上の実務経験をした人となっています。

 

ケアマネジャーとして働き、介護の現場で活躍しよう

今後、高齢者は増え続けるため、需要はますます高まるでしょう。
ケアマネジャーにはさまざまな就業先があり、自分のライフスタイルに合わせ、職場を選択して働くことができます。

最近ではケアマネジャーとしての実務経験を積み、独立する人もいます。
ケアマネジャーは大変将来性のある職種と言えますので、これから福祉系の仕事を目指す方におすすめしたい資格です。

 

この記事を監修した人

磯部 直文

磯部 直文 (人事部 介護職 採用担当責任者)
京都大原記念病院グループに介護職として入職。介護老人保健施設( 入所/通所リハビリ )で現場職員として約15年間従事。グループの介護職 教育担当者を務めた後、事務職へ転身。人事部 介護職採用担当責任者として、日々、学生対応にあたる。京都市認知症介護指導者。

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